田畑商店

人には人のイメージがある。もしもそれが可視化できるのならば、それこそがロゴであるべきだ、と考える。ボクはロゴを作る際にはさほどの時間はかからないのです。実際の作業時間ではなく、インプレッションからどういうロゴがいいのか?はある程度知ってる人なら、既に出来上がっているからである。それが本人とボクの間で乖離してなければ、正解だったなと嬉しい気持ちになれます。
先輩のロゴ。付き合いはうっすらとあっても、なかなかそういう機会に恵まれないものの、それこそ奇跡的なタイミングがあれば、ボクのイメージを具現化するチャンスになります。当人は知らないけど、多大な影響を受けた事をこの機会にお知らせできたらいいな、というのがこのロゴに込めた想いです。

ボクのクルマ好きの要因の中に、どれくらい先輩の影響があるのか?割合はわからないけど、大きなものである。もちろんそんなことは知らないし「え?」って感じでしかないでしょう。ただ聞き耳立てずとも入ってきた、昔々の会話が今なお「そういう意味だったのか!」となるのは不思議なものでしょう。ボクはそういう感想を、どう伝えればいいのか分からないから、あなたならみてすぐわかる!というデザインに乗せて伝えられるのかな?

ネタを明かせば、ガ◯フを程度よくオマージュしたデザイン。見せた瞬間「ふっ」と笑ったのは見逃さなかった。そう、それです、それで”ちゃんと伝わった”っていうのがわかりました。
なんで◯ルフ?というのまではまだ言っていないんだけど、ちゃんとそこにも理由がある。スープラとフェラーリにしか興味なかった中学生の頃、マクラーレンF-1という怪物がル・マンを走る。そのニュースを語る先輩に”え?マクラーレンってF-1やん?なにそれ?”となったのだが、実際どんな車かは知らなかった。そこから何年かして、雑誌に掲載された”F-1”というクルマを目にすると。。。ヤヴァイカッコいい!このことを先輩は言ってたのか、と。
たまたまガル◯カラーのF-1だったので、そういうことですよ(?!)という意味です。

周辺パーツも同様に。近年はポルシェにもスポンサードしているガ◯フのイメージが強かったので、下敷きにしたのは908から拝借。また実際のガル◯オイル缶はもう少し優しい色なんだけど、あえてここは”強い色”を使用。心理補色に配色することで、メリハリを重視しました。

実際に請け負ったのは、名刺のデザインですが、いやいやこれは、トータルでやんなきゃダメだろ?という気持ちに。ということでロゴからパーツまでをしっかりと作り込み。ちょっとここで、面白い仕掛けを何個か思いつき、うっすらとタイヤ痕を残してみたり。のちに、しっかりと発見してくれたので仕掛けは成功でした。

途中で無茶も。さすが先輩。
ご存知の通り、ボクはスポーツカー・レースカー好きなのでトラックは門外漢。それでも先輩が言うんだから、NOは言えない。仕方ないね、ま、ロゴ自体が一瞬できた(※サボり癖はあるけどサボったわけではない)から、その差分をきっちりと製作しよう。ってことでトラックイラストを。む、難しい。ポップ調にしたのは正解だけど、ここはもっといいのを今なら描ける。というか完成後にも何度か?描き直してるのはナイショなんだけど、アップデートの際は、ちゃんと言ってくださいね。

そして完成した名刺裏面のグラフィック。それなりに見栄えはするけど、もう少し詰める場所はあるはず。常に進化、常に動く。大事なことだと思う。

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